【RSSクラスSS生物基礎の授業紹介】小学生と一緒に細胞小器官スタンプを作ろう!
【利晶学園大阪立命館高校 RSSコースとは?】
本校は2024年度に文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(以下、SSH)の文理融合基礎枠に指定されたことを受け、2025年度からは、立命館コース(理系)の中でもSSH活動を積極的に行うRSSクラスが新設されました。RSSクラスの高校1年生に対して、本校は生物基礎・物理基礎・化学基礎の3科目に関して、他クラスと異なりSS生物基礎・SS物理基礎・SS化学基礎という特別な授業を展開しています。
【授業紹介:小学生と一緒に細胞小器官スタンプを作ろう!】
今回ご紹介するのは、高校1年生RSSクラスが小学校6年生に向けて行った授業です。
本校の同キャンパス内にある利晶学園小学校6年生6名を対象に、中学校内容の予習として楽しく理科を学んでほしいという思いから、クラブ活動の一環としてThinkercad(CAD作成アプリ)と3Dプリンターを活用し細胞小器官スタンプ作り、植物細胞と動物細胞の違いを知る授業を実施しました。
細胞は生物のからだを構成する最小単位であり、基本構造ですが、目に見えない小さな世界であるため、小学生には馴染みのない内容です。(中学生になったら学びます。)
まず、それらの内容について1学期にすでに詳しく学んでいる高校1年生の生徒たちが名称や機能を解説してくれました。小学6年生の生徒の中には生物が大好きで、自分で勉強している生徒もおり、大活躍!そんな物知りな小学生に高校生はびっくりと拍手!高校生たちにとってもアウトプットの貴重な機会となりました。
今回の授業で扱った細胞および細胞小器官は以下の通りです。
細胞:動物細胞、植物細胞
細胞小器官:ミトコンドリア、核、大きい液胞、小さい液胞、葉緑体、中心体、小胞体、ゴルジ体
これらの細胞小器官の説明を高校生から小学生に向けて行ったのち、3つのグループに分かれ、それぞれでスタンプ作成の土台づくりやスタンプの盤面をTinkercadで試行錯誤しながら取り組んでいました。
高校生も小学生も教員が予想していたより仲良くなり協力して活動していました。一方で教える立場として高校生は「自分は理解しているけど、それを小学生にもわかるように説明するのは難しい」などを感じていたようです。
また、小学生の児童たちも授業終了後、「もうちょっとだけ」と帰りを渋る様子が見られた。
「動物細胞」と「植物細胞」と二つに分類すると、全く違うもののように考える生徒も少なくないが、スタンプを作成し、シートに分類していくことで、共通する細胞小器官が多くあることにも気づいたようでした。特に、「液胞」は植物細胞にしかないと誤認されがちですが、実際には動物細胞にも存在します。ただし、植物細胞のほうが大きな液胞を持つことが多く、動物細胞では小さな液胞が見られます。このような違いの発見も生徒たちにとってはかけがえのないものだったのではないでしょうか。