本校は昨年度、文部科学省より「DXハイスクール」に指定され、今年度も継続指定を受けることができました。その取り組みの一環として、プレミアム進学コースの2年生を対象に特別授業を実施しました。
同コースの2年生は「地域や学校をよくする政策」をテーマに4月から探究学習を進めています。
激しく変化し、正解が一つではない「VUCA時代」、そしてテクノロジーと人間が高度に融合する「Society 5.0」の到来が叫ばれる今、大学や社会から求められる力は大きく変容しています。今回の講義の目的は、与えられた問題を解くことではなく、自らの手で課題を見つけ出し、解決の道筋を創り出すこと。そのための強力なエンジンとなる「アート思考」と「デザイン思考」を、ワークシートを用いた実践的な体験を通して学びました。
授業の冒頭、生徒たちは「発想の転換」を求める一筆書きのパズルに挑戦しました。既存のフレームや固定観念にとらわれず、枠の外側に思考を広げることの大切さを身をもって体感し、教室には驚きの表情が広がりました。
その後、「アート思考」によって自分なりの視点(自分軸)を持つことの重要性を学習。さらに、他者への共感や潜在的なニーズの発見にフォーカスする「デザイン思考」のパートでは、グループでのケーススタディに取り組みました。
生徒たちは「〇〇が足りていないのではないか」「〇〇があれば嬉しいはずだ」と、付箋やシートにアイデアを次々と書き出していきました。「質より量」を意識し、互いのアイデアを否定せずに膨らませていく、活気に満ちた議論が見られました。
今回の授業の最大の成果は、生徒たちが「自分たちの探究活動において、今何が必要で、次に何をすべきか」を自発的に捉え直した点です。インターネットで検索すれば簡単に答えが見つかる時代だからこそ、自らの足で現地に赴き、五感を使って得る「一次情報」には最強の説得力があること、そして定性的・定量的なデータの双方が持つ重要性を、講義を通じて深く理解することができました。
次回の探究の時間はいよいよ、生徒たちが自ら計画した現地でのフィールドワークです。
今回学んだ「アート思考」による鋭い観察力と、「デザイン思考」による深い共感力を携え、地域や社会のリアルな課題へ果敢にアプローチしていくことを期待しています。