山村 優奈さん

2017年度 はつしば学園小学校(現:利晶学園小学校)卒業生。
清風南海中学校・高等学校のスーパー特進コースを経て、
現在は東京大学 工学部 都市工学科 都市計画コースに在学している。

東京大学工学部で、都市計画について学んでいる山村優奈さん。
都市の課題を多角的に捉え、解決策を見つけるために仲間たちと意見を交わす
毎日ですが、議論が行き詰まってしまう場面もよくあるとのことです。
そんな時に支えになるのが、小学校で培った忍耐力だと語ります。
何に対しても負けず嫌いな性格で、小学生の頃から努力を重ねてきた山村さん。
その粘り強さは、今ではダンスサークルの部長としてのリーダーシップにも
生かされ、どんなことにも前向きに挑む姿勢につながっています。

百人一首大会や放課後補習への努力を通して育まれた、
「諦めずに最後までやり抜く力」

私は現在、東京大学に在学し、工学部都市工学科で都市計画を専門に学んでいます。授業では、研究対象となる都市を訪れ、住民の方々から地域の魅力や課題、必要とされていることを聞き取り、交通、歴史、自然、生活など多様な視点から分析を実施。その結果を基に、問題点を解決するための施設や整備について提案・設計し、建築学科さながらの模型を作成してプレゼンテーションを行っています。

時には、アイデアがなかなかまとまらず、議論が行き詰まることもあります。それでも諦めずに何度も視点を変えながら、仲間たちと粘り強く議論を進められるのは、小学校で培った「諦めずに最後まで努力し続ける力」のおかげです。
特に印象に残っているのは「百人一首大会」と、放課後に行われていた少人数制の補習授業「ロング」です。ランキングが掲示される百人一首大会は、私の負けず嫌いな性格が芽生えるきっかけでした。「負けたくない」と必死に札を覚えた結果、決勝まで勝ち進むことができました。また、「ロング」では勉強についていけず悔し涙を流したことを覚えています。しかし、先生の個別指導などの手厚いサポートのおかげで頑張ることができ、最後はクラスで最も良い成績を収めました。悔しさを糧にして諦めずに努力することで達成感を得た経験は、私にとって大きな自信となり、現在の忍耐力と向上心につながっています。

負けず嫌いな性格を、
「楽しみながら新しいことに挑戦できる力」として発揮

私の負けず嫌いな性格と粘り強さは、現在所属している大学のダンスサークルでも発揮されています。サークルでは部長を務め、練習や会議などで毎日予定が埋まるほどの忙しい日々を送っていますが、仲間と共に目標に向かって取り組むことに充実感を感じています。

ダンスは、実力によって踊るポジションが変わる世界です。そのため、上達のためには地道な練習の積み重ねが欠かせません。学年が上がるごとに少しずつ前のポジションに進んでいることに喜びを感じながら、練習に励んでいます。私は4歳からバレエを習っていたこともあり、メインで取り組んでいるのはバレエの動きがベースにあるジャズダンス。しかし、ヒップホップなどの他ジャンルにも挑戦しています。ジャンルの違う踊り方に苦労することもありますが、新しい挑戦を楽しみながら取り組んでいます。
また、部長としては、100人以上いるメンバーの意見をまとめる難しさを日々感じています。そこで、匿名の意見を受け取る「目安箱」を設置するなど、誰でも意見を出しやすい仕組みを整えました。全体の意見をできるだけ受け入れ、みんなが温かい雰囲気の中で気持ちよく活動できる環境づくりを目指して奮闘しています。仲間たちからは「フラットな視点でみんなの意見を聞くことができるリーダー」と評価してもらい、代表を務めるやりがいを感じています。

大学で得た都市計画の知見を、
まちづくりに直結する仕事で役立てたい

これから始まる就職活動では、現在学んでいる都市計画の知識を生かしながら、自分が楽しいと感じられることと理念が一致する企業を見つけたいと考えています。私が都市計画に関心を持つようになったきっかけは、中学校時代に大阪府高石市の駅前再開発プロジェクトに参加したことです。提案したアイデアが実際に採用された経験から都市計画に関心を抱くようになり、現在の学科を選択しました。

自分のアイデアや提案が目に見える形で人々の暮らしに影響を与えられる仕事に魅力を感じているので、まちづくりに直接関わることができるデベロッパー・不動産業や、アイデアが形になって世に出ていく広告業といった業界に興味を持っています。住む人が心地よさを感じ、みんなが住みたいと思うまちづくりに貢献していきたいです。

※校名等はすべて取材時の情報となります。